
今回のテーマは、「ネームなんて怖くない!文章・シナリオで書くよりもネームで描こう!」です。
みなさん、ネームって「難しい」というイメージはありませんか?
「ネームなんて描けないので、どこかに文章で書いて漫画原作に応募できる雑誌はないかな?」と思っていませんか?
しかし、実はネームを描くのはそんなに難しくありません。
ネームは、セリフとキャラクターの位置、構図・コマ割りが分かればいいので、キャラクターの顔や表情などが描けなくても問題ありません。
島本和彦先生の『アオイホノオ』の15巻でも下記の記載があります。
ネームは、ノートにコマを割って人物配置とセリフを書けば良いもので、そんなに難しいものではありません。
実際に原作者付きのネームを見てみると、それがさらに分かります。
実際の漫画原作者のネーム
ここでは「バクマン。」の大場つぐみ先生と、「俺物語!」の河原和音先生のネームを参考にします。
「バクマン。」の大場つぐみ先生のネーム(コミックス2巻より引用)
コミックス2巻に収録されている、主人公のライバル「新妻エイジ」の初登場のシーンです。
画像では分かりにくいですが、右上のコマのキャラの下に「新妻エイジ」のキャラクターイメージが描かれています。
「新妻エイジ」のキャラクターイメージは、
「幼稚園くらいから漫画を描いていて、ものすごく漫画を愛している感じの人」
との事です。
ただ、「(「ジョジョの奇妙な冒険」の登場人物である)岸辺露伴はいっているかも」には、ちょっと笑いました。
たしかにそんな感じ!
「俺物語!」の河原和音先生のネーム(コミックス3巻より引用)

河原和音先生のネームはすごいですね・・・
しかも「これでも絵入っているほう」というコメントが記載されています。。。
勇気がもらえますね。
大場つぐみ先生のネームも、かなり簡略化されて描かれていますが、河原先生に比べると結構描き込まれているように感じます。
ちなみに、このお二方は漫画原作専門の原作者ではなく、りっぱな漫画家さんです。
大場つぐみ先生は「とってもラッキーマン」(全16巻)をジャンプで連載していた「ガモウひろし」先生だと言われていますし、河原和音先生は先日実写映画化された「青空エール」(全19巻)などを連載されていた現役の漫画家さんです。
まとめ
「ネームで描く」と聞くとハードルが高そうに感じますが、実際に漫画製作の現場で使用されているネームはこの様な感じなので、全然躊躇する必要はないと思います。
投稿する場合に気後れするかもしれませんが、現場の漫画編集者もこれらのネームを元に打ち合わせを行っているので、ネームの描き方などを気にするよりも、キャラクターの魅力やアイデアの奇抜さ、ストーリー展開の振れ幅などに力を注いだ方が、漫画原作者に近づけると思います。